「黙々とした作業をできるからIT業界を選んだ」というような人も少なくありません。エンジニアの多くは、コミュニケーションが苦手だという傾向があるようです。しかし、ビジネスの基本に「報連相(報告・連絡・相談)」があるように、IT業界はコミュニケーションスキルをはじめとするヒューマンスキルが欠かせません。
ヒューマンスキルとは、人間関係をスムーズにするために必要なスキルです。もちろん、一人で物事を考え、コツコツ黙々と仕事ができることもIT業界では必要です。しかし、出世したいスキルアップしたいと考えたときに、プロジェクトマネージャーやディレクターなどの業務に就くことが視野に入るでしょう。
管理系の仕事を行う場合には、ヒューマンスキルが伴ってきます。「同じ業務をするメンバーと進捗を確認する」「相手が伝えたい言葉を理解する」「トラブルやエラーについて時間を掛けずに解決策を導く」「説得力をもって相手に交渉や説明をおこなう」といった力がヒューマンスキルです。これに基本的な言葉遣いやあいさつなどが付加されます。
ヒューマンスキルが高まれば、信頼関係の構築が進みます。メンバー間での認識のズレを是正しチーム内だけではなく、他の工程チームとの連携もスムーズに取れるようになります。仕事の進捗を把握し、工程の遅れを回復させることもできるようになるでしょう。
無理にヒューマンスキルを磨こうとすれば、パワハラに近い言動を取ってしまうことも否めません。あいさつや丁寧な言葉遣いを心がけるとともに、率先して仕事を引き受けるなどの作業から始めていくとよいでしょう。